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BtoBサイトのリニューアルを任されたものの、何から決めればよいか分からない担当者は少なくありません。BtoBサイトのリニューアルで最初に決めるべきは、デザインではなく、サイトが事業の中で担う役割です。役割が決まると、置くべきページや、問い合わせまでの導線が決まるからです。この記事では、社内の説得からリード獲得の設計、期間と費用の目安まで、GOROの実例をもとに解説します。
この記事について
編集部
BtoBの購買では、営業担当者に会う前の情報収集でWebサイトが大きな役割を担います。米ガートナーの調査では、BtoBの購買担当者が購買の過程で候補の企業と会う時間は、全体の17%ほどとされています(Gartner)。残りの多くは、Webでの情報収集や社内での検討の時間です。
そのため、リニューアルでは「誰に、何を判断してもらうサイトなのか」を最初に決めます。BtoBのサイトには大きく2つの種類があり、担う役割が違います。
サービスサイト | コーポレートサイト | |
|---|---|---|
主な役割 | サービスの顧客からのリード獲得 | 会社の信頼の証明、採用、IR |
主な読み手 | サービスを比較検討している企業の担当者 | 取引先、求職者、株主 |
よく使われ方 | Web広告やキャンペーンの告知先 | 社名で検索した人の確認先 |
受託型のビジネスなど、サービスとコーポレートの情報を分ける必要が少ない会社もあります。その場合は、コーポレートサイトがBtoBサイトの役割も担います。自社のサイトがどちらの役割を持つのかを決めると、リニューアルで力を入れるべきページが明確になるでしょう。
GOROに届くBtoBサイトのリニューアルの相談では、理由が1つではなく、いくつも重なっていることがほとんどです。特に多いのは次の4つです。
紹介や既存の取引が中心で、Webの優先度が低かった。更新は最低限で、事業の説明が昔のままになっている
問い合わせを増やす施策をしておらず、指名検索と広告からの問い合わせに頼りきりになっている
AI検索も含めて、新しい顧客を集めるためにWebの重要性が増した
SEOの記事制作を外注したが、ノウハウ系の記事ばかりで問い合わせにつながらず、打ち切った
4つ目のように、問い合わせにつながる設計がないまま施策を重ねると、作って終わりになりがちです。リニューアルでは、サイトの見た目と一緒に、問い合わせまでの流れを設計し直しましょう。
なお、訪問は一定数あるのに問い合わせにつながっていない場合や、短い期間で数字を上げたい場合は、リニューアルより今のサイトの改善が向いています。会社の見られ方やブランドから変えたい場合は、リニューアルを選びます。
関連記事:BtoBサイト改善の進め方|最初の2週間の手順と効果が出た施策
BtoBサイトのリニューアルは、担当者だけでは決められないことが多いプロジェクトです。相談の起点によって、承認を得る相手が変わります。
相談の起点 | 承認の流れ | よくある状況 |
|---|---|---|
代表 | 代表の判断で進む | 中小企業やベンチャー |
マーケティング部門 | 予算の範囲なら部門で動けるが、代表や役員の稟議になることが多い | サービスサイトの刷新、WordPressからの移行 |
新規事業の責任者 | 決裁権を持つ人も多いが、上長の承認が必要なことも多い | 新しいサービスのサイトの立ち上げ |
稟議で説明するときは、目的と期待する成果、その時間軸を最初に示しましょう。今のサイトの数字(問い合わせの数や流入)と、期間と費用の目安をそろえておくと、判断する人が比べやすくなります。
サービスサイトのリニューアルでは、見た目を新しくするだけでは問い合わせは増えません。GOROでは、次の3つを設計に入れています。
メールマガジンの登録や資料ダウンロード、問い合わせなど、行動の選択肢が増えすぎると、訪れた人は迷います。ページの役割や訴求から考えて、ページごとに一番してほしい行動を決めておきましょう。
関連記事:BtoBサイトのデザインのポイント|成果につながる構成と事例5選
サービスサイトは、Web広告やキャンペーンの告知先としても使われます。ページを直すたびに外注やエンジニアが必要だと、検証のスピードが落ちてしまいます。システム開発会社のmofmofでは、広告用のLPをStudioで2週間で構築し、広告運用チームが社内で複製・改善できる体制を作りました。
検索やAI検索から集客したい場合は、リニューアルの時点でページの構成に組み込みます。サービスの比較や選び方など、発注を検討している人が調べる語を受けるページを用意すると、問い合わせにつながる入口になります。
GOROでBtoBサイトをリニューアルする場合の、大まかな流れは次のとおりです。
工程 | 主な内容 |
|---|---|
ヒアリング・契約 | 背景・目的・ゴールの確認、成果物と期間の決定 |
要件定義・ワイヤーフレーム | サイトの構造、機能、主要ページの構成と原稿 |
デザイン | 方向性の合意、ページへの展開、撮影 |
実装 | 構築、CMSや外部ツールの連携、リダイレクトの設定 |
テスト・公開 | 表示と機能の確認、受け入れテスト |
運用・検証 | 更新のレクチャー、公開前後の数字の比較 |
期間は、サイトの規模によって変わります。GOROの目安は、20ページ未満のサイトで3〜4か月、20ページ以上の大規模なサイトで4〜6か月です。
GOROの料金表では、20ページ以上のサイトが大規模(200万円〜)にあたります。ページ数ごとの目安は次のとおりで、CMSで追加する記事の数は含みません。
ページ数 | 費用の目安 |
|---|---|
20〜30ページ | 200万〜300万円 |
30〜60ページ | 300万〜500万円 |
60ページを超えるサイト | 500万〜1,000万円ほど |
料金は、ページ数をもとにした目安です。CMSの設計や外部ツールとの連携、戦略の検討から関わる場合は、範囲に応じて金額が変わります。撮影・取材・原稿・動画は別途お見積もりです(税抜・2026年10月時点)。
関連記事:ホームページリニューアルの進め方|8つの手順と社内の準備
関連記事:ホームページリニューアルの費用相場|見積もりの見方と抑え方
リニューアルの効果を判断するには、公開前の数字が欠かせません。あわせて、検索からの流入を落とさないための対策も、公開前に確認します。
確認すること | 中身 |
|---|---|
記録する数字 | 問い合わせの数と率、資料請求などほかのコンバージョン、セッション数、直帰率、回遊率 |
見出しの構造 | h1・h2などの見出しを、ページの内容に合わせて整える |
説明文と代替テキスト | ページの説明文(ディスクリプション)と、画像のaltを設定する |
リダイレクト | なくなるページやURLが変わるページを、新しいURLへ転送する |
表示の速さ | 画像を圧縮してから掲載する |
内部リンク | 集客したいページへの導線と内部リンクを設ける |
公開してプレスリリースなどを出せば、訪問は一時的に増えます。ただ、刷新しただけで数字が上がり続けることはありません。公開の直後は、まず数字が減っていないか、検索の評価が下がっていないかを確かめましょう。
BtoBサイトのリニューアルでは、WordPressからノーコードツールのStudioへ移す相談も増えています。GOROに相談が来るときの主な理由は、次の3つです。
WordPressのセキュリティへの対応に不安がある
プラグインの更新など、保守のコストが高い
実際にはエンジニアしか触れず、更新が遅くなる。外注すると、頼むたびに費用がかかる
Studioへ移した会社では、簡単なサイトの更新やCMSの運用を、エンジニアなしで社内で回せるようになったケースが多くあります。更新のスピードが大きく上がり、文字を1か所直すたびに払っていた外注費が減った例もあります。StudioとWordPressの違いは、StudioとWordPressの比較で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
最も問題になるのは、関係者を巻き込まず、確認しないまま進めるケースです。公開の直前に関係者が増えると、原稿やページの作り直しが発生します。意思決定者とは、早い段階から認識を合わせておきましょう。
原稿の遅れも多い失敗です。プロジェクトの発足時に、原稿を用意する体制を組んでおくのが対策になります。社内で体制を組めない場合は、資料や今のサイトをもとに制作会社が案を作り、指摘をもとに直していく進め方もあります。
サイトを公開したことで満足し、数字の確認や改善が止まるケースです。公開前に数字を記録し、公開後に比べる時期を決めておきましょう。
対策をすれば、大きく下がることは防げます。URLが変わるページのリダイレクトを忘れると、旧ページが積み上げてきた評価を引き継げません。公開前に、今のサイトのURLと新しいURLの対応表を作っておくと安心です。
サービスごとに顧客が違う場合や、広告やキャンペーンの受け皿として頻繁にページを直したい場合は、分けると運用しやすくなります。受託型のビジネスのように、会社の紹介とサービスの紹介が近い場合は、コーポレートサイトにまとめても問題ありません。
最初に、サイトが事業の中で担う役割を決める
リニューアルの理由と、目的・期待する成果・時間軸を整理して稟議に臨む
一番してほしい行動を絞り、広告やキャンペーンの受け皿を社内で作れるようにする
20〜30ページのサイトなら、期間は4〜6か月、費用は200万〜300万円が目安
公開前に数字を記録し、リダイレクトなどの対策を確認する
BtoBサイトのリニューアルを検討している場合は、サイトの役割の整理から一緒に考えます。今回の進め方は、GOROの「BtoBサイト制作支援」でご相談いただけます。
この記事について
編集部
記事を書いた人

旭 俊成
株式会社GORO 代表取締役
UI/UXデザイン会社での実務を経て、スタートアップの1人目デザイナーとして、プロダクト開発からマーケティングまでを担当しました。2021年に株式会社GOROを設立し、Webサイト制作・UIUX設計・AI活用の3領域で企業を支援しています。BtoBのコーポレートサイトやオウンドメディアを立ち上げから公開後の改善まで手がけ、自社のコラムの運営も担っています。STUDIO・Framer公式エキスパート。Claude Codeの法人研修も提供しています。
事業を前進する
株式会社GOROが運営するコラムです。Webサイト制作・プロダクトのUI/UX設計・AI活用支援の現場で実際に手を動かしているメンバーが、成果につながった手法と実務で得た知見を発信しています。
Claude Code セミナー受付中(先着10名)

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