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参考になるBtoBサイトを集めてみたものの、自社のサイトをどう作ればよいか決めきれない担当者は多いのではないでしょうか。BtoBサイトのデザインで成果を左右するのは、見た目よりも構造です。検討する人が知りたい情報に迷わずたどり着けるかで、問い合わせの数が変わります。この記事では、トップページの作り方からデザインの方向性の決め方まで、GOROの事例とあわせて解説します。
この記事について
編集部
結論から言うと、BtoBサイトでは、ビジュアルを強めるよりも、シンプルで情報が分かりやすい構造にした方が、事業へのインパクトは大きくなります。BtoBの商材は、複数の担当者が比較検討してから導入を決めるのが一般的です。検討する人が判断の材料を迷わず見つけられることが、何より大切になります。
BtoBサイト(コーポレートサイト・サービスサイト) | 広告LP・キャンペーンサイト | |
|---|---|---|
目的 | 比較検討の材料を渡し、問い合わせや資料請求につなげる | 短い時間で注目を集め、行動してもらう |
デザインで大切なこと | 情報の分かりやすさ、導線、信頼感 | メリハリや緩急、印象の強さ |
読まれ方 | 複数の担当者が、必要なページを見比べる | 1回の訪問で、上から下へ読まれる |
BtoBサイトで特に大切なのは、サービスの価値と、導入・契約したときのベネフィットを分かりやすく示すことです。導入事例や料金、進め方など、検討する人が自社に当てはめて比べられる材料を用意すると、問い合わせにつながりやすくなります。
例えば、システム開発会社のmofmofでは、サイトの優しい雰囲気は保ったまま、トップページの構造を見直しました。改修から1か月で、サービスの詳細ページへ進む人の割合が1.6倍になっています(mofmofの事例)。
トップページは、初めて訪れた人が「自分に関係のある会社か」を判断する場所です。置く要素を絞るほど、伝えたいことがまっすぐ届きます。
ファーストビューに、認知してほしいキャッチコピーと、コピーを表すキービジュアル
一番してほしい行動(問い合わせや資料請求など)へのボタン
グローバルナビゲーションに、訪れてほしいページへの導線
認知してほしいことと、してほしい行動以外の優先度の低い情報は、ファーストビューに置きません。最初の画面に情報を並べすぎると、本当に伝えたいことが埋もれてしまうからです。詳しい情報は下の階層やほかのページに任せ、最初の画面では「何の会社で、次に何をすればよいか」が伝わる状態を目指しましょう。
事例・料金・資料ダウンロードは、BtoBサイトで検討する人が特によく見る情報です。どこに、どの順番で置くかは、企業や事業のモデルによって優先順位が変わります。GOROでは、ヒアリングをしながら案件ごとに決めています。
事例は、多くの事業モデルで気にされる情報です。検討する人は、自社と近い業界や規模の事例から、導入した後の姿を思い描きます。グローバルナビゲーションやトップページから、すぐにたどり着ける場所に置きましょう。
料金は、顧客が一番気にする情報です。一方で、競合にも伝わるため、Webに載せるかどうかの判断が必要になります。
料金を載せる | 料金を載せない | |
|---|---|---|
良い点 | 相場が合う人から問い合わせが来る | 問い合わせの後に、価値を伝えて検討を深めてもらえる |
注意点 | 高いと感じた人からの問い合わせが減る。競合にも伝わる | 料金を知りたい人が、問い合わせをためらうことがある |
料金を載せて問い合わせが減った場合、残った問い合わせは確度の高いリードとも言えます。ただし、検討の途中にいる人を育てる余地を、自ら手放すことにもなります。どちらを選ぶかは、営業の進め方とあわせて決めましょう。
資料ダウンロードは、すぐには問い合わせない人の受け皿になります。ただし、メールマガジンの登録や資料ダウンロード、問い合わせなど、行動の選択肢を増やしすぎると、訪れた人は迷ってしまいます。ページごとに一番してほしい行動を決めて、ボタンを絞るのがポイントです。
BtoBサイトの構造は、デザインに入る前にワイヤーフレームで決めます。ワイヤーフレームとは、ページに載せる情報と並び順を、色や装飾を使わずに示した設計図のことです。
ワイヤーフレームの段階で全体を見渡すと、伝えるべきことと、なくてもよいことを整理できます。会計事務所とIPO支援の2つの事業を持つプロソフィーでは、ワイヤーフレームでサイト全体の構成を見える形にし、不要な要素を削ぎ落としました。デザインや実装に入ってからの、大きな手戻りも防げます。
GOROでは、主要なページから順に、訴求や構成、原稿、レイアウトのイメージをワイヤーフレームで形にしています。mofmofのトップページでは、2〜3週間の議論を通じてワイヤーフレームを磨き上げました。
いきなりデザインを作り始めると、好みの話で議論が進み、合意に時間がかかります。GOROでは、次の3つの手順で方向性を決めています。
まず、顧客事例やインタビューを読み込み、その会社が顧客から評価されている点を抜き出します。mofmofでは、分析をもとに、同社が大切にしている「人柄の良さ」や「雰囲気の優しさ」を損なわないことを軸に据えました。
抜き出した評価をもとに、デザインのコンセプトを言葉にします。言葉になっていると、デザインを判断するときの基準になり、社内の確認でも説明しやすくなります。
コンセプトをもとに、ムードボードやファーストビューの案を、雰囲気を変えて2〜3案出します。並べて比べると、言葉だけでは伝わりにくい印象の違いを、関係者のあいだで具体的に話し合えます。
mofmofでは、サイトのトーンを「ビジネスとフレンドリー」「動的と静的」の2つの軸で整理し、複数の案を比べました。プロソフィーでは、案ごとに「違う」「近い」を判断する消去法で絞り込み、イラストで統一した親しみやすいトーンに決めています。
BtoBサイトの制作では、強くこだわる方が多いのに、成果にはあまり効かないと感じる点が2つあります。
アニメーションを、サービスを表現する要素の1つと捉える人は多くいます。コンセプトサイトやブランドサイトなら効果的ですが、一般的なBtoBサイトでは情報設計の方が重要です。
自社のことをすべて説明したいと詰め込んでも、サイトを訪れる人は基本的に文字を読みません。GOROでは、需要のない説明は削ぎ落とすこともあります。SEOやAI検索のために、検索されている語を調べて見出しに入れる工夫は、説明を削ることとは別に行います。
コミュニティサービスのTEIDA LABでは、ワイヤーフレームの段階で伝えるべきことを整理し、原稿を2割ほど削りました。サービスサイトの改修後、有料会員数は2倍以上に増えています。
最初の打ち合わせで、参考サイトを持ってきていただくことはよくあります。競合他社のサイトのこともあれば、業界の違う会社のサイトのこともあります。参考にしたい理由は、大きく次の3つです。
参考にしたいこと | 見るポイント | 例 |
|---|---|---|
サイトの設計・構造 | ページの構成、トップページの並び、導線 | 事業の説明の順番、事例への入り方 |
見た目 | 色、写真、文字の印象 | 信頼感、先進性、親しみやすさ |
Web施策 | 集客や問い合わせのための仕掛け | 資料ダウンロード、診断コンテンツ |
1つのサイトを丸ごと参考にすると、構造は良いのに見た目は合わない、といったズレが起きがちです。どの点を参考にしたいのかを分けて伝えると、制作会社との認識がそろいやすくなります。
最後に、GOROが構成からデザインまで手がけたBtoBサイトの事例を紹介します。
コンサルティングファームのリブ・コンサルティングでは、モビリティ領域の事業サイトを刷新しました。大企業向けへ事業を広げる段階だったため、「できること」を並べるのではなく、強みの領域を形にして打ち出す構成に変えています。
システム開発会社のmofmofでは、資料請求につながる導線を強める目的で、トップページを作り直しました。複数のサービスを一覧で見渡せる構造にし、メインビジュアルの近くに問い合わせと資料ダウンロードのボタンを置いています。改修から1か月で、サービスの詳細ページへ進む人の割合は1.6倍になりました(事例を見る)。
建設業界のDXを進めるフォトラクションの新サービス「施工BIMビルダー」のサービスサイトです。専門性の高い内容を初めての人にも伝えるため、代表へのヒアリングで業務の流れを分解し、顧客に届ける価値を言葉にしました。そのうえで、ワイヤーフレーム上で構成と見せ方を検討しています(事例を見る)。
京都で会計事務所とIPO支援の事業を営むプロソフィーでは、2つのサイトを同時にリニューアルしました。事業ごとにターゲットが違うため、2つのサイトのトーンに差をつけています。一方で、フォントやイラスト、余白の使い方はそろえ、会社としての一貫性を保ちました。公開後は、取引先から「信頼感が増した」という声が寄せられています(事例を見る)。
高単価の開発案件の新しいリードを獲得するため、Web広告の受け皿となるLPを2週間で構築しました。広告運用チームが社内でLPを複製・改善できるように、Studioで作っています。6か月で、一定数の資料ダウンロードと問い合わせを獲得しました(事例を見る)。
関連記事:BtoB LPの作り方|成果につながる構成と事例・費用の目安
BtoBサイトのデザインは、見た目より分かりやすい構造を優先する
トップページは、キャッチコピーとキービジュアル、一番してほしい行動、主要ページへの導線に絞る
事例はアクセスしやすい場所に置き、料金は載せるかどうかから判断する
構成はワイヤーフレームで固め、デザインは評価されている点から方向性を決める
アニメーションや情報の網羅は、成果に効きにくい
関連記事:BtoBサイトのリニューアル|失敗しない進め方と期間・費用の目安
関連記事:BtoBサイト改善の進め方|最初の2週間の手順と効果が出た施策
BtoBサイトの構成やデザインを見直したい場合は、事業の価値を言葉にするところから一緒に考えます。今回の進め方は、GOROの「BtoBサイト制作支援」でご相談いただけます。
この記事について
編集部
記事を書いた人

旭 俊成
株式会社GORO 代表取締役
UI/UXデザイン会社での実務を経て、スタートアップの1人目デザイナーとして、プロダクト開発からマーケティングまでを担当しました。2021年に株式会社GOROを設立し、Webサイト制作・UIUX設計・AI活用の3領域で企業を支援しています。BtoBのコーポレートサイトやオウンドメディアを立ち上げから公開後の改善まで手がけ、自社のコラムの運営も担っています。STUDIO・Framer公式エキスパート。Claude Codeの法人研修も提供しています。
事業を前進する
株式会社GOROが運営するコラムです。Webサイト制作・プロダクトのUI/UX設計・AI活用支援の現場で実際に手を動かしているメンバーが、成果につながった手法と実務で得た知見を発信しています。
Claude Code セミナー受付中(先着10名)

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