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オウンドメディアのKPIの決め方|PVより見るべき指標と測り方

オウンドメディアのKPIの決め方|PVより見るべき指標と測り方

ナレッジ

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    サービス改善・グロース

更新日

2026/10/18

オウンドメディアを始めて記事は増えたものの、上司に成果を聞かれて答えに詰まっていませんか。PVや記事数を目標にすると、数字が伸びても問い合わせにつながっているかが分かりません。オウンドメディアのKPIは、問い合わせから逆算して決め、途中の指標で続けるか見直すかを判断するのがおすすめです。この記事では、自社のコラムを運営しているGOROが実際に見ている数字と判断のルール、計測でつまずいた点を紹介します。

この記事について

編集部

オウンドメディアのKPIとは|KGIとの違い

KGIは、オウンドメディアで最終的に達成したい目標です。KPIは、KGIに向かって順調に進んでいるかを途中で確かめるための指標です。KGIが決まらないと、何をKPIにすればよいかも決まりません。

KGIは、オウンドメディアの目的によって変わります。

目的

KGIの例

KPIの例

リード獲得

オウンドメディア経由の問い合わせ、商談

サービスのLPへの誘導率、資料ダウンロードのページへの誘導率

採用

応募数、スカウトの返信率、内定の承諾率

採用ページへの誘導、記事を読んでからの応募

ブランディング

社名やサービス名での検索(指名検索)の増加

狙ったテーマでの表示回数、記事の再訪

GOROでも、目的ごとに見る数字を分けています。事業の集客を目的にしたコラムでは、自然検索から来た人の問い合わせを最終の指標にしています。一方、メンバーの発信(週刊GORO)は採用のための取り組みです。社内の活動やカルチャーを候補者に伝え、スカウトの返信率や内定の承諾率を上げることが狙いです。

PVや記事数をKPIの中心にしない理由

PVや記事数は分かりやすい数字ですが、GOROでは目標にしていません。PVが多くても、問い合わせにつながるとは限らないためです。反対に、発注に近い悩みで検索する人に届けば、検索数が少なく、PVが小さくても問い合わせにつながることがあります。

GOROのコラムでも、問い合わせが出ているのは、ほとんどが依頼先の選び方を扱う記事です。料金や比較を扱う記事は、読まれる回数が多くても、問い合わせにはほとんどつながっていません。記事数は、競合のメディアがどのくらい発信しているかを知る目安として把握するだけです。

PV以外を指標にしている会社は、ほかにもあります。ウイングアーク1stの「データのじかん」は、訪問した企業の数と、リード1件あたりの獲得単価をKPIにしています。PVは参考値という扱いです(Web担当者Forumのインタビュー)。SmartHRの「SmartHR Mag.」も、今はPVやユーザー数よりメルマガの登録者数を重視しています(はてなのインタビュー)。

関連記事:オウンドメディアの成功事例7選|成果を出した理由と真似しないこと

問い合わせから逆算するKPIの組み立て方

リード獲得が目的なら、問い合わせまでの流れを段階に分けて、段階ごとに指標を置きます。GOROのコラムでは、次のように組み立てています。

段階

指標

見る場所

検索に表示される

狙った語の表示回数と順位

Search Console

クリックされる

クリック率(CTR)

Search Console

記事が読まれる

自然検索からの流入

Google アナリティクス(GA4)

サービスに興味を持つ

サービスのLPへの誘導率、資料ダウンロードのページへの誘導率

GA4

問い合わせる

問い合わせの完了

GA4

問い合わせから逆算して、段階ごとに指標を置く。検索に表示される(表示回数と順位)、クリックされる(クリック率)、記事が読まれる(自然検索からの流入)、サービスに興味を持つ(サービスのLPや資料ダウンロードのページへの誘導率=途中の指標)、問い合わせる(問い合わせの完了=最終の指標)

最終の指標である問い合わせは、数が少なく、記事ごとの良し悪しを判断するには時間がかかるのが難点です。GOROでは、サービスのLPや資料ダウンロードのページへの誘導率を途中の指標(マイクロKPI)にして、記事が問い合わせに近づいているかを早めに確かめています。誘導率が低い記事では、記事の中の案内の置き方や、案内しているページとの相性を見直すことになります。

フェーズ別に見る指標

オウンドメディアの成果は、すぐには出ません。始めたばかりの時期に問い合わせの数だけを見ると、続けるべきかを正しく判断できません。時期に合わせて、見る指標を変えていきます。

フェーズ

時期の目安

主に見る指標

立ち上げ期

公開から3か月ほど

検索エンジンへの登録(インデックス)、狙った語での表示回数と順位

成長期

3か月〜1年

自然検索からの流入、クリック率、サービスのLPへの誘導率

成果期

半年〜1年以降

問い合わせ、商談、受注

時期によって見る指標を変える。立ち上げ期(公開から3か月ほど)はインデックスと狙った語の表示回数・順位、成長期(3か月〜1年)は自然検索からの流入・クリック率・サービスのLPへの誘導率、成果期(半年〜1年以降)は問い合わせ・商談・受注

SEOの成果が問い合わせに表れるまでには、半年から1年ほどかかります。GOROでも、コンテンツマーケティングを始めてから、AI経由の問い合わせが来るまでに1年ほどかかりました。

上司への報告で伝えること

成果を問われたときに数字だけを並べると、続けるべきかどうかが伝わりません。報告では、次の4つをそろえて伝えると、上司も判断しやすくなります。

  1. 今がどのフェーズか(立ち上げ期・成長期・成果期)

  2. 今のフェーズで見ている指標と、前回からの変化

  3. 数字から判断したこと(続ける、直す、やめる)

  4. 次にやること

GOROの週次のSEOレポートも、数字の変化に加えて、今週優先して取り組むことを最大3つ添える形にしています。数字と次の打ち手をセットで共有すると、報告の場が確認で終わらず、次の判断につながります。

GOROが週次で見ている数字と判断のルール

GOROでは、毎週のSEOレポートで、主要な記事の順位とクリック率、サービスのLPへの誘導率、問い合わせの数を確認しています。数字を見るだけで終わらせないよう、どう判断するかのルールも決めています。

ルール

理由

公開から1週間の順位では、記事の良し悪しを判断しない

公開直後の順位は大きく動き、評価が定まっていないため

表示された日が少ない語は、圏外として扱う

Search Consoleの平均掲載順位は、表示された日だけの平均なので、実態より良く見えるため

狙った語の検索数に対して、表示回数が一定の割合を超えた語を、リライトの検討の対象にする

表示がまだ少ない語は、順位やクリック率が数回の表示で大きくぶれ、直した効果を確かめられないため。検索数は語ごとに違うので、決まった回数ではなく、検索数に対する割合で見る

狙った語だけの数字と、似た語を含めたページ全体の数字を分けて見る

ページ全体の数字だけでは、狙った語で評価されているかが分からないため

上位に入った記事は、しばらく手を入れない

直したことで順位が落ちる危険を避けるため

試しに書いた記事は、公開2か月後に、10位以内に入ったか、誘導率が2%を超えたかで判定する

続けるか、やめるかを先に決めておくため

検索数に対する表示回数の割合は、狙った語でどのくらい安定して表示されているかの目安です。検索結果の1ページ目に安定して表示されていれば、表示回数は検索数に近づきます。たとえば、月に1,000回検索される語で表示が月50回にとどまるなら、検索された回数の5%ほどしか表示されていません。まだ評価が固まっていない段階なので、リライトの効果を確かめるのは難しいと判断します。

表の中の数字(10位以内、誘導率2%など)は、GOROの市場と事業、狙っている語に合わせて決めたものです。市場や事業、語によって適切な値は変わるので、GOROの数字を流用せず、自社の数字をもとに決めてください。

記事ごとに順位が上がらない理由を考えるときは、確かめた原因と、まだ確かめていない仮説を分けて記録しています。確かめた原因に応じて、上位の記事と比べてリライトするのか、そもそも検索の需要が小さいので手を入れないのかを決めます。

関連記事:オウンドメディアのSEO対策|問い合わせにつながる記事の作り方

計測でつまずきやすい点

KPIを決めても、数字が正しく取れていなければ判断を誤ります。GOROが実際につまずき、直してきた点を紹介します。

別のサイトの計測が混ざる

GOROのGA4のデータに、別の会社のサイトの計測が混ざっていたことがありました。同じ測定IDが別のサイトにも設定されていたためです。サイト全体の数字を見るときは、ホスト名(ドメイン)で自社のサイトに絞り込むようにしています。

問い合わせの完了ページを取り違える

混ざっていた別のサイトの完了ページを数えると、問い合わせの数が実際より多く見えます。問い合わせは、自社のフォームの完了ページ(GOROの場合は/contact_done)だけで数えるように決めています。

ツールごとに数え方が違う

レポートを作るツールと、GA4のページの遷移とで、サービスのLPへの誘導の数が合わないことがありました。どちらが正しいかで議論にならないよう、誘導の数はGA4のページの遷移で数える、と定義をそろえました。

機械的な検索語で表示回数が膨らむ

Search Consoleには、「ボタン制作 代行 相場」のように、人が検索したとは考えにくい語が大量に混ざることがあります。表示回数だけが増えてクリックはほとんどないため、ページの表示回数を見るときは、こうした語を除いて判断しています。

関連記事:BtoBサイト改善の最初の2週間の手順と、効果が出た施策

AIからの流入と引用の測り方

AIの回答を読んで会社を知り、問い合わせてくる人も増えています。GOROにも、Geminiで「Studio おすすめ会社」のように調べてGOROを知り、発注につながった旅行会社の例があります。AIに関わる数字を確かめる方法は、次の3つです。

方法

分かること

注意点

GA4の参照元

ChatGPTやGeminiなどのAIから、サイトに来た人の数

AIの回答を読んだだけで、サイトに来なかった人は数えられない

Search Consoleの生成AIのレポート

AIによる概要とAIモードに、自社のページが表示された回数

表示回数だけで、クリック数は分からない。AIによる概要とAIモードは合算

AhrefsのBrand Radar

AIの回答の中で、社名が出た回数や、情報源として引用された回数

有料のプランが必要。検索数の小さい会社は、自分で質問を登録して追跡する

Search Consoleのレポートは、2026年8月末から全サイトで使えるようになりました(Googleの発表、ヘルプ)。AIの回答から来たクリックは、通常の検索の数字に含まれるため、分けて見ることはできません。AhrefsのBrand Radarでは、AIによる概要、ChatGPT、Gemini、Perplexityなどの回答での言及を確かめられます(Ahrefs)。

GOROでは、AIが増えたからといって、記事の書き方を大きく変えてはいません。読み手の悩みを解決する情報を、自社ならではの視点で届けるという考え方は、検索でもAIでも同じだと考えています。AIへの対策の考え方は、コーポレートサイトのSEO対策の記事でも解説しています。

KPIを置けていない会社が多い理由と、撤退ラインの決め方

GOROが関わってきた会社を見ても、オウンドメディアで明確なKPIを置いている会社は多くありません。広告や展示会、紹介のほうが早く成果が出るため、マーケティングの人手がそちらに取られやすいからです。オウンドメディアに専任の担当者がいる会社では、月間のPVや、自然検索の流入のうちオウンドメディアが占める割合を目標にしていることもあります。

GOROも、コラムを中長期の施策と考えています。厳しい目標を置くより、検索の需要があるのか、問い合わせにつながるのかを確かめることを優先してきました。あわせて、いつまでに、どのくらいの問い合わせにつながらなければ撤退するか、という線も決めています。期限と、そこまでに出したい成果を先に決めておくと、続けるか見直すかを感覚ではなく数字で判断できます。

よくある質問

KPIは、いつ決めればよいですか?

オウンドメディアを始める前に、KGIと、フェーズごとに見る指標を決めておくのがおすすめです。すでに運用している場合も、今の目的に合わせて決め直せます。

関連記事:オウンドメディア制作会社おすすめ6選|目的別の選び方と比べ方

記事数の目安はありますか?

GOROでは、記事数の目標は置いていません。何本書くかより、発注に近い悩みで検索する人に届く記事を書けているかを重視しています。競合のメディアの記事数は、発信量の目安として把握しておくとよいでしょう。

PVとユーザー数(UU)は、どちらを見ればよいですか?

どちらも、問い合わせにつながっているかは分かりません。見るなら、記事を読んだ人がサービスのLPや資料ダウンロードのページに進んだ割合のほうが、成果に近い指標です。PVやユーザー数は、読まれ方の変化を知るための参考値として見るのがおすすめです。

費用対効果は、どう説明すればよいですか?

問い合わせや商談の数は、成果が出るまでに時間がかかります。立ち上げ期は表示回数と順位、成長期は誘導率というように、フェーズごとに指標を決めて報告すると、途中の進み具合を説明しやすくなります。

まとめ

  • オウンドメディアのKPIは、目的に合わせたKGIを決めてから、問い合わせまでの流れを逆算して置く

  • PVや記事数は目標にしない。発注に近い悩みに届けば、少ないPVでも問い合わせにつながる

  • 途中の指標として、サービスのLPや資料ダウンロードのページへの誘導率を見る

  • フェーズに合わせて見る指標を変え、週次の判断のルールを決めておく

  • 計測の落とし穴(別のサイトの混入、完了ページの取り違え、数え方の違い、機械的な検索語)を先に潰す

  • 期限と、そこまでに出したい成果を決め、続けるか見直すかを数字で判断する

GOROでは、オウンドメディアの立ち上げから、SEOの設計、CMSの構築、公開後の効果の検証まで支援しています。何を目標にし、どう測るかから一緒に決めたい方は、GOROの「オウンドメディア制作支援」をご覧ください。

本記事では、オウンドメディアのKPIの決め方を、GOROのコラムの実例とあわせて解説しました。KPIは問い合わせから逆算して置き、途中の指標としてサービスのLPへの誘導率を見ます。フェーズごとに見る数字と判断のルール、見直す線を先に決めておきましょう。

この記事について

編集部

記事を書いた人

  • GOROメディア編集部

    企画・インタビュー・編集

    Webサイト制作・UIUX設計・AI活用を支援する株式会社GOROの編集チームです。支援の現場で得た知見と、メンバーや専門家へのインタビューをもとに、BtoBサイトやオウンドメディア、Studio、AI活用の実務に役立つ情報を発信しています。

記事の監修者

  • 旭 俊成

    株式会社GORO 代表取締役

    UI/UXデザイン会社での実務を経て、スタートアップの1人目デザイナーとして、プロダクト開発からマーケティングまでを担当しました。2021年に株式会社GOROを設立し、Webサイト制作・UIUX設計・AI活用の3領域で企業を支援しています。BtoBのコーポレートサイトやオウンドメディアを立ち上げから公開後の改善まで手がけ、自社のコラムの運営も担っています。STUDIO・Framer公式エキスパート。Claude Codeの法人研修も提供しています。

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