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「Claude Codeを全社で使いたいけれど、情報漏洩が心配」と考えていませんか?実は、使うか使わないかは、もう論点ではありません。社内のどこかで、すでに誰かがClaude Codeを使っていると考えるのが現実的です。問題は、見えない場所で勝手に使われるか、ルールを整えたうえで使うかです。この記事で、Claude Codeによる情報漏洩を防ぐための整え方を解説します。
この記事について
編集部
Claude Codeの流行を鑑みると、社内のどこかで、すでに誰かがこっそり使っていてもおかしくない状況です。禁止しても、目の届かない場所での利用に置き換わるだけで、リスクはむしろ高まります。だからこそ、Claude Codeで情報漏洩が起きるリスクを認めた上で、会社の管理・社内への教育・現場の運用という3つの働きかけで防ぐことが必要です。

契約の種類と、管理者が設定する権限のルールで、リスクの土台が決まります。クライアント情報を扱うなら学習に使われない契約を選び、確認を省略する操作は管理者側で禁止する。この2つが会社側の仕事です。詳しくは後ほど説明します。
何を渡していいか、何が危ないかを、使う人全員が知っている状態を作ります。知らずに機密情報を入力してしまう事故は、ルールより先に知識が足りないことで起きます。具体例は後ほど示します。
認証情報を渡さない、迷ったら確認する。この2つを、日々の行動として現場に根づかせます。契約と教育を整えても、この最後の一歩がないと事故は防げません。
この3つの取り組みをどう社内ルールに落とし込むか、設計の段階から一緒に相談したい場合は、Claude Code法人研修も選択肢になります。
契約を選ぶときの結論は、クライアント情報を扱うならTeam以上にする、これだけです。個人向けの契約(Free・Pro・Max)は、入力したデータを学習に使うかどうかを利用者自身が選べる状態のままです。設定をオンにすると、Claude Codeでの利用分も含めて学習に使われます。
法人向けの契約(Team・Enterprise)では、学習に使われることはありません。保持期間も、学習利用を許可した場合の5年に対し、法人向けは標準30日です*。会社としてクライアント情報を扱うなら、選択の余地を個人に残さない契約を選ぶべきです。
具体的な金額や人数ごとの見積もりは、Claude Codeの法人料金プランをまとめた記事で比較しています。
*出典:Claude Code公式ドキュメント「Data usage」

Claude Codeは、指示するだけでなく実際にファイルを作り、外部に公開もできるツールです。ここでは、入力した内容だけでなく、作ったもの自体が漏れるケースを説明します。
チャットだけのAIと違い、Claude Codeはファイルを作ったり、外部と共有したりすることまで行います。入力した情報だけに気をつけていても、作ったものの公開範囲を誤ると、入力していない情報まで外部から見える状態になります。
外部に公開する前の設定を確認しないまま作業を進めると、意図しない情報が外部から見える状態になることがあります。作った本人は中身を分かっているので、公開範囲まで意識が向きにくくなります。GOROでは、外部に共有する前は必ずパスワードで公開範囲を制限するルールにしています。
会社としての契約を決めたら、次は管理者が技術的に強制する番です。3つの設定を紹介します。

Claude Codeには、ファイル編集やコマンド実行の前に毎回確認する設定と、確認を省略する設定があります。確認を求められるたびに承認するのは面倒です。いつの間にか全部を自動承認にしてしまう「承認疲れ」が起きがちです。しかし確認を手放すと、機密情報に関わる操作も気づかないまま実行されます。Team・Enterpriseでは、確認を省略する操作そのものを管理者が禁止できます*。個人契約のままだと、確認をオフにするかどうかは本人の判断に委ねられます。
*出典:Claude Code公式ドキュメント「Desktop app」(Managed settings節)
実は、CLAUDE.md(Claude Codeへの指示を書くファイル)に「機密情報は読まないで」と書いても、AIへのお願いになるだけで、実際に読むかどうかを止める力はありません*。個人の設定に任せると、社員が書き換えてしまう可能性もあります。管理者は、社員本人ではなく会社側だけが変更できる「managed settings」という設定ファイルに、読ませたくないファイルを指定できます。
"permissions": {
"deny": ["Read(.env)", "Read(credentials.json)"]
}*出典:Claude Code公式ドキュメント「Permissions」
AIに読ませない対象を指定するdeny(ディナイ)ルールは、自分で書く必要はありません。Claude Codeに「.envとcredentials.jsonを読めないように、denyルールを書いて」と頼めば、代わりに設定してもらえます。
▼補足:会社として、最低限禁止しておくと安心なファイル3選
.env(ドットイーエヌブイ) — パスワードやAPIキー(外部サービスに接続するための、会員証のような文字列)が書かれた設定ファイル
credentials.json(クレデンシャルズ・ドット・ジェイソン)— Googleなどのクラウドサービスへの接続情報が書かれたファイル
秘密鍵ファイル(id_rsa等) — サーバーへ安全に接続するための鍵
米Anthropic(アンソロピック)は自社でも、Claude Codeを使う人数を最初は少数に絞り、動作を確認してから少しずつ増やす進め方を基本にしています*。管理者は、Teamのアカウントを全社に一度に配るのではなく、まず1部門にだけ発行し、問題がないか確認してから招待する人数を広げてください。事故の範囲を小さく保てます。
*出典:Jason Clinton「Zero risk isn't the job: a CISO's guide to agentic AI」(2026年7月17日)
Claude Codeでは、入力する内容だけでなく、メールやチャットツールなど外部サービスとどうつなぐか、Webサイトや受信したメールの文章をどう扱うかにも注意が必要です。ここでは、社員に教えるべき内容と、その伝え方を示します。

例外なく渡してはいけないのは、パスワードやAPIキーなどの認証情報だけです。渡った時点で第三者が悪用でき、契約や設定では取り返せません。ただし、サービス連携の初期設定などで、認証情報の入力が避けられない場面もあります。その場合も、Claude Codeとの会話画面には入力しないでください。認証情報は、それを発行したサービス自身の画面に直接入力するものです。
一方、顧客の個人情報や打ち合わせの内容は、機密度が高いから危ないわけではありません。法人契約であれば、入力したデータが学習に使われることはありません。問題になるのは、顧客に知らせないまま社外のサービスに渡すことです。
渡してよいかどうかは、案件ごとに現場が判断する話ではありません。顧客との打ち合わせ中にAIで議事録を取る場面では、その場で判断する余裕がありません。契約の段階で、会社として決着させておきます。
業務に生成AIを使うことを、契約書に条項として入れる
打ち合わせの記録など、実際に扱う情報の範囲まで明記する
同意を得られなかった顧客は、担当者以外にも分かる形で共有する
条項の文言は、自社の契約書を作成した専門家に確認してください。
先に許可を得ておけば、現場は毎回立ち止まらずに済みます。
Claude Codeを外部とつなぐと、リスクが2つ増えます。1つ目は、連携したサービスの情報すべてにClaude Codeが触れる状態になることです。Anthropicのセキュリティ責任者は、多くの組織で最も起きやすいデータ流出の原因を「十分な監督なしに、個人のエージェントで別々のシステムをつないだこと」だと述べています*。メールやチャットツールとつなぐ場合、そこでやり取りされる情報がすべて対象になります。
2つ目は、読み込ませた文章に指示が紛れ込んでいることです。Webページや受信したメールをClaude Codeに読ませると、その中に隠された指示に従ってしまうことがあります。Claude Codeには防ぐ仕組みがありますが、公式も「あらゆる攻撃に完全に免疫のシステムは存在しない」と明記しています**。
*出典:Jason Clinton(Anthropic Deputy CISO)「Zero risk isn't the job: a CISO's guide to agentic AI」(2026年7月17日)
**出典:Claude Code公式ドキュメント「Security」
どちらのリスクも、次の3つで管理できます。

読むだけで足りるのか、送信や削除まで必要なのかを見極めて、渡す権限を決める
メール送信やファイル削除のように取り消せない操作は、実行前に人が確認する
使わなくなった連携はその都度解除し、つないでいるサービスを定期的に棚卸しする
とくに、知らない相手から届いたメールやリンクは、読み込ませる前に上長かシステム管理者に確認してください。
ルールを作るだけでは、全員が実践するとは限りません。入社時の説明だけで終わらせず、定期的な学び直しの機会を設けてください。弊社GOROでは、Claude Code導入時に合宿を行いました。いまも毎週1時間のAI勉強会を続けています。AI活用は人事評価のスキル項目にも組み込んでいます。「使う前提」を制度で示すことが、浸透の近道です。
契約と設定と教育を整えても、最後は日々の行動が事故を防ぎます。ここでは、現場で徹底すべき4つの運用ルールを説明します。
パスワードやAPIキーが必要な処理は、キーそのものを渡さず、やりたいことだけを伝えてください。たとえば「このサービスに接続する処理を書いて」と依頼し、キーの入力は自分で行います。手順を組み立てる作業と、鍵を扱う作業を分けるという考え方です。
判断に迷う場面が出たら、渡す前に確認する。たとえば「この情報をClaude Codeに渡していいか、上長かシステム管理者にSlackで一言確認する」という手順を、あらかじめ決めておいてください。
Claude Codeで作ったWebページやドキュメントを外部に共有する前に、誰でも見える状態になっていないか確認してください。デザイナーやディレクターが自分で公開作業をする場面が増えた分、担当者以外がもう一度確認する体制にしておくと、確認漏れを防ぎやすくなります。

Claude Codeは、起動したフォルダとその中にしか書き込めません*。裏を返せば、機密情報が入ったフォルダの中で直接作業すると、うっかりそこに触れるリスクが高まります。作業用の専用フォルダを分け、機密情報が入ったフォルダとは別の場所で使うようにしてください。フォルダの境界は、指定した場所で起動するだけで自動的に働きます。社内規程で細かいルールを定める必要はありません。
実際に、置き場所を誤ったことで被害が広がった例があります。2026年5月に公表されたマネーフォワードの事案では、GitHub上のリポジトリが不正アクセスを受けました。そのリポジトリに、本来あるべきでない個人情報が紛れ込んでいました**。同社は再発防止策として、開発環境における個人情報の取り扱い体制の整備を挙げています。
*出典:Claude Code公式ドキュメント「Security」
**出典:マネーフォワード「【重要】『GitHub』への不正アクセス発生に関するお知らせとお詫び」(2026年5月1日公表・6月23日追記)
ルールを決めることと、現場に定着させることは別です。社内への広め方から相談したい場合は、Claude Code法人研修で一緒に進められます。
Claude Codeの社内導入時、情報漏洩の観点から社内説明を求められることが多いのが情シスです。確認されやすい項目を、出典つきでまとめました。

Team・Enterprise契約なら学習に使われません*。Anthropicの公式ドキュメントに明記されている事実です。
*出典:Claude Code公式ドキュメント「Data usage」
Claude Codeには、ブラウザで使うクラウド版(Claude Code on the web)と、パソコンにインストールするローカル版があります。法人契約の標準保存期間は30日です。クラウド版ならセッションをいつでも削除でき、画面上はすぐに消え、バックエンドの記録も30日以内に完全に消去されます*。ローカル版は~/.claude/projects/というフォルダに保存されており、手動で削除するか保存期間を短くする設定に変更できます。
*出典:Claude Code公式ドキュメント「Data usage」(Data retention節)
データは米国に保存されます*。通信の経由地は契約や設定によって米国・欧州・アジア・オセアニアの複数地域にまたがる場合があり、Claude Developer PlatformやEnterpriseプランでは経由地を選択できます。地域指定が必須の業界は、契約前にAnthropicの営業担当に選択肢を確認してください。
*出典:Anthropic Privacy Center「サーバーはどこに設置されていますか?」(2026年6月16日更新)
通信中のデータも、保存されたデータも、業界標準の方式で暗号化されています(通信はTLS 1.2以上、保存はAES-256)*。
*出典:Claude Code公式ドキュメント「Data usage」
第三者認証とは、外部の専門機関がセキュリティ体制を審査し、基準を満たしていると認めた証明です。Claude CodeはSOC 2 Type 2レポートとISO 27001証明書を取得しています*。
*出典:Claude Code公式ドキュメント「Security」
Claude Codeは既定で読み取り専用で、ファイルの編集やコマンド実行にはその都度承認が必要です。書き込みができるのは起動したフォルダの中だけで、承認なしに外部への送信や削除が勝手に行われることはありません。確認を省略する設定も、管理者がmanaged settingsで禁止できます*。.envなど機密ファイルは、denyルールで技術的に読めなくできます***。
*出典:Claude Code公式ドキュメント「Security」
*出典:Claude Code公式ドキュメント「Desktop app」(Managed settings節)
***出典:Claude Code公式ドキュメント「Permissions」
通常の利用で、入力内容が人に読まれることはありません。保存されたデータへのアクセスは制限されています。ただし利用規約違反が疑われる場合は、保持期間が延び、確認されることがあります*。違反がなければ、通常の保持期間(Team・Enterpriseは30日)で扱われます。
*出典:Anthropic Privacy Center「How does Anthropic protect the personal data of Claude users?」
*出典:privacy.claude.com「How long do you store my data」
クラウド実行(Claude Code on the web)は、コンプライアンス・監査目的ですべて自動でログに残ります*。一方、パソコンにインストールしたローカル版は、初期設定ではログが残りません。OpenTelemetryという仕組みを管理者が有効にすれば、誰が・いつ・どの操作を承認/却下したかまで記録できます**。managed settingsを使えば、全社員に一律で有効化できます。
*出典:Claude Code公式ドキュメント「Security」(Cloud execution security節)
**出典:Claude Code公式ドキュメント「Monitoring usage」
消せます。クラウド版はセッションを削除すれば画面上からすぐ消え、バックエンドの記録も30日以内に消去されます*。ローカル版はパソコン内のフォルダに保存されているため、手動で削除します。ただし、削除できることと、事故がなかったことは別です。誰に報告し、顧客に伝えるかどうかを誰が判断するのかを、あらかじめ決めておいてください。
*出典:Claude Code公式ドキュメント「Data usage」
AIは事実と違う内容を、もっともらしい文章で出力することがあります。これは設定で完全に止められる種類のものではありません。求人票や契約書のように、間違いが法令違反につながる文書を扱う場合は、公開の直前に人が承認する工程を必ず残してください。自動化する範囲を広げるほど、この工程の重要性が上がります。
契約・設定・教育・運用を整えれば、Claude Codeの情報漏洩は管理できるリスクです。学習に使われるかどうかだけでなく、実行結果の公開設定という見落としやすい経路もあわせて押さえておけば、社内に説明できる材料が揃います。残るのは、何を渡し、何を渡さないかという線引きです。ここを自社だけで手探りすると、厳しくしすぎて現場が使わなくなったり、緩すぎて事故が起きたりしがちです。Claude Code法人研修を行うGOROと一緒に設計すれば、この線引きを最初から適切な形で作れます。
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記事を書いた人
GOROメディア編集部
企画・インタビューワー・ライター
事業/サービス拡大に向けて、ノーコードWebプラットフォーム「Studio」を活用したマーケティング手法やTipsを発信する「GOROコラム」の編集チームです。
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